「子どもとの出会いについて」>
大前提
出会いを大切に
@ 「出会い」という言葉について
「出会い」という言葉は,自身が何かしら影響を受けているという意味を含んでいる。自分の生活に,人生に,人格に,何ら影響を与えていない人・ことがら・物 について「出会い」という言葉は,使わない。また,現在に至るまでその影響が続いている場合に関して使われる。あの人との出会いがあったから,あのスポーツと出会ったから, あの本と出会ったから,今の自分があるというわけである。
A 学校での教師の出会い
年度初めの4月には,教師は,はじめての子どもに出会い,こどもは,はじめての教師に出会う。教師として子どもにとって通りすがりの人のようでなく,出会いという 言葉に相応しい教師になりたいと考えるのが常である。残念なことに「あの教師に出会わなければよかったのに」と記憶される場合もあって,「通りすがりの教師の方がまだまし」 ということもある。教師にとって子どもとの出会いは,一期一会の気持ちで出会いの第一歩を踏み出すことが何より大切なことではないだろうか。
また、教師は,はじめての同僚・上司とも出会う,特に同学年の同僚との出会いは,大切である。 子どもであれ同僚・上司であれ互いの人格を認め合い,長所や短所も 含めて互いに助け合うなら,良い一年となるに違いありません。
B 学校での子どもの出会い
子どもにとって4月は,カルチャーショックの月と言えるでしょう。新しい教室環境,新しい先生,新しい友だち,新しいルール,新しい時間の流れなどが子どもに襲いかかる。 そういう子どもの立場を理解するべきである。学校主導,担任主導であるべきだが、そこに子どもたち自身が参加し,子どもが新しい文化を作っていく過程が大切である。
C リセットしよう,リセットさせよう。そして,出会いを主体的に受け止めさせよう
良いことも良くないことも4月は,リセット出来る時であるから子どもたちには,希望をもって,前を向いてスタートをきってほしい。そのためには,子どもが主体的に 想像し,創造し,建設していけるような指導をするべきである。教師の一方的な指導(指示,命令,支援,保護など)をするべきではない。教師の個性と子どもの個性がぶつかり合い ぶつけ合うような体当たりの交流をすすめたい。子どもが受け身になり,ただ教師に従順に従うだけの関係からは子どもの主体性は,育たない。心のふれあいを。D 始めよければ半ば成功,終わりよければ総てよし
出会いを大切に,よいスタートを切ってください。
E 出会いを大切に
4月,子どもたちに出会い,その出会いが,子どもたちの人生にとって,どれほどの意味をもつことになるのかと考えると,恐ろしくなります。 教師という絶対的な権威を背負った存在は,プラスにしろマイナスにしろ,子どもたちにとっては強大な存在です。それだけに,よい出会いのスタートを願うものです。